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【完全版】階段の位置変更リフォーム|種類や費用、部材、注意点、事例

階段の画像

家の雰囲気や過ごしやすさに大きな影響を与える階段の位置。使い勝手が悪いように感じるときは、既存の階段を移動したり、新しく階段を設置したりすることを検討してみましょう。

 

この記事では、階段リフォームの種類や費用、工期の目安について詳しく解説します。また、階段におすすめの部材や知っておくべき注意点、事例も紹介。家の過ごしやすさを向上させたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

 

 

種類|階段の位置変更リフォーム

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階段の位置変更リフォームには、大きく分けて2つの種類があります。それぞれについて、工事の内容や、おすすめできる人を解説します。

 

既存の階段を移動

「階段の位置変更」と聞いて多くの人が想像するのは、動線の見直しのために、既存の階段を撤去し、新しく別の場所に階段を設置する工事でしょう。

階段が家の中央にあるなどして、効率的に空間が使えていないことが不満な人や、階段が冷暖房の効果を妨げていると感じる人におすすめできる工事です。

 

階段を新設

ロフトや吹き抜けになっている空間に階段を新設し、2階とつなげるリフォームもあります。また、二世帯住宅で2階部分にも玄関を作るため、外階段を設置するケースもあるでしょう。

間取りの変更が不要な場合は、費用を抑えた工事が可能です。ロフトや吹き抜けを有効活用したい人や、プライバシーを大切にしたい人などにおすすめできます。

 

 

価格と工期の目安|階段の位置変更リフォーム

費用を話し合う人々

階段の位置変更リフォームは、工事の種類によっても費用や工期が変わります。一般的には、以下のような価格と工期がかかります。

・階段の位置変更:約150~300万円、2週間前後

・外階段を新設する:約110万円〜200万円、10〜60日程度

階段の位置変更は、天井や床に穴をあけたり、壁を解体したりする必要があるため、住宅の状態や条件によっては工事ができない場合もあるほか、工事期間や費用が比較的高くなりがちな特徴があります。

また、工事期間中は上階の部屋が使えなくなることもあるので、必要に応じて仮住まいなどの準備も検討する必要があります。仮住まいでウィークリーマンションなどを利用する場合は、その分の費用も予算に含めておくことを忘れずに。

 

 

階段の素材|階段の位置変更リフォーム

階段の画像

階段の素材には、主に木系、鉄系、石系の3種類があります。それぞれの素材の特徴とメリット、デメリット、向いている場所やデザインについて解説します。

 

木系

日本では最もポピュラーな階段の素材です。ナチュラルで温かみのある雰囲気を出せるほか、塗装や木の種類の選び方によってはモダンや北欧風などさまざまなデザインを演出できるのが特徴です。屋内の階段であれば、木の階段を選ぶことをおすすめします。

 

鉄系

スチール(鋼)やアイアン(鉄)、ステンレスなどの階段もあります。金属特有の光沢や重厚感があるほか、強度に優れており、細くても丈夫な階段を作れるのが特徴です。特にステンレスは錆びづらく、屋外に設置するのにも適しています。

屋内であっても、モダン、インダストリアルテイストのデザインにはピッタリです。

 

石系

タイルや大理石、御影石などの階段もあります。高級感や重厚感があるほか、耐久性や耐火性が高く、汚れにも強いことが特徴です。洋風やヨーロピアンなどの雰囲気を出したい場合におすすめできるでしょう。

 

 

注意点|階段の位置変更リフォーム

なるほどと手を打つ女性

階段の位置変更リフォームでは、注意点もしっかり考えておく必要があります。押さえておきたいポイントについて解説します。

 

滑りにくさ

小さな子どもや高齢者がいる家庭では、落下事故などが起きづらい階段を作ることが重要です。滑りにくい階段にするためには、以下のような方法があります。

・階段の表面を加工する

・シートやマットを貼る

・幅や奥行きをゆったり取る

 

暗さ

階段は、陽の光が入りづらいところに設置することも少なくありません。暗い階段は転倒や衝突の原因になり、重大な事故につながる可能性もあります。暗い階段を明るくするためには、以下のような方法を検討してみましょう。

・手すりや踏み板に埋め込む照明の設置

・人感センサーで点灯する照明の設置

・天窓や吹き抜けを設ける

 

勾配(傾き)

勾配が急な階段は、省スペースなことがメリットですが、一方、昇り降りしにくくなり、落下事故などにつながることも。また、あまりに傾きが急な場合、建築基準法違反に該当する可能性もあるため注意しましょう。

場合によっては、階段の段数や踏み板の数を増やしたり、中間に踊り場を設けたりすることも検討します。

ただし、勾配が緩やかすぎても登りやすくなるとは限りません。あまりに緩やかにしすぎて、階段の昇り降りする時間や距離が長くなってしまう可能性があることも押さえておきましょう。

 

部材の状態

既存の階段を再利用する場合は、部材が傷んだり劣化したりしていないかどうかを確認しましょう。部材が傷んだり劣化したりしている場合は、架け替えよりも新たに購入する方が安全です。

 

補助金などが利用できるか

階段のリフォームで、バリアフリーなども検討する場合は、補助金を申請できる可能性大。確認のうえ、条件を満たしていれば申請をしましょう。

補助金には「バリアフリーリフォーム減税」「固定資産税減税」のほか、介護保険から出る助成制度もあります。また、自治体が独自に補助金を出している場合もあるため、そちらのチェックも忘れずに。

 

 

よくある事例の紹介|階段の位置変更リフォーム

話し合う人々

階段の位置変更リフォームは、家の間取りやデザインを大きく変えることができるリフォームです。しかし、どのように階段の位置を変えるかは、家の状況や住み方によって異なります。ここでは、よくある事例を紹介します。

 

部屋を分断する階段を移動

部屋の中央や角にあって、部屋の空間を邪魔している階段は、家族の団欒に悪影響を与えたり、家事などがしづらくなってしまうなどの問題が発生しがちです。

階段の位置を変え、生活に影響の出づらい位置にすることで、部屋の空間が広く使えるなどのメリットが生まれます。また、家具や収納を配置しやすくなるなどのメリットも考えられます。

 

階段の移動で日当たりをよくする

階段が窓から近い場所にあると、日当たりを妨げてしまいます。階段の位置を窓から遠ざけることによって、明るい印象の居室を作りましょう。ただし、階段が暗くなってしまうことは避けられません。照明をつける、オープン階段(シースルー、スケルトン階段)にするなどして、採光にも気を配りましょう。

 

リビングを広くする

階段がリビングにあると、リビングの空間が狭くなってしまいます。そんなときは、階段の移動でリビングを広くするリフォームを検討しましょう。特に、子供がまだ小さい、介護をしている、ペットを飼っているなどのご家庭は、リビングの居心地の良さが生活の質に直結します。ぜひ、位置変更リフォームを検討して見ましょう。

 

煙突や暖炉を設置する

煙突や暖炉に憧れを持つ人は多いもの。ただし、階段の位置によっては、防火対策のために暖炉などを設置できないことも少なくありません。

このような場合は、階段の位置を変更し、暖炉などを新たに設置することを検討してみてもよいでしょう。階段のデザインなども暖炉に合わせてナチュラルなものに変更すれば、より住宅への愛着が増すはずです。

 

 

失敗事例|階段の位置変更リフォーム

悩む女性

階段の位置変更リフォームは家の間取りや暮らしやすさに直結する分、失敗すると大きなトラブルになる可能性もあります。ここでは、階段の位置変更リフォームで失敗しないために注意すべきポイントや、ありがちな失敗事例を紹介します。

 

圧迫感が出た

玄関や廊下に設置してあった階段を、リビングなどの居室に移動させると、天井が低くなったように感じたり、日当たりが悪くなったりする結果、圧迫感を感じてしまうこともあります。

 

 

耐震工事が必要になった

階段の新設は、壁や天井に穴を開ける必要があります。築年数によっては、住宅の強度や耐震性に影響を及ぼす場合もあるでしょう。この場合、耐震工事なども同時に実施する必要があり、思ったよりも費用がかかってしまうケースがあります。

 

においが2階まで届くようになった

風通しがよく、開放感のある住まいにするため、吹き抜けなどを作ることもあるかもしれません。吹き抜けはおしゃれではありますが、1階のにおいが上階まで届いてしまうこともあります。

ご飯の匂いであれば許容できるかもしれませんが、夏場の生ごみなどの臭いなどの場合、生活の質も大きく下がってしまいます。

 

エアコンの効率が下がった

吹き抜けの階段を設置すると、エアコンの効率が大きく下がってしまいます。特に「夜間は2階の寝室しか使わない」といったように、使う部屋が時間によって大きく異なる場合は、吹き抜けにしたために余計にかかる光熱費を不満に思ってしまうかもしれません。

断熱効果の高い壁材や床暖房の設置、ふすまや窓の活用などで、吹き抜けの開放的なイメージと省エネ性を両立できるように工夫しましょう。

 

リビング階段を新設したところ、後悔

近年、おしゃれさやインパクトの高さから人気の出ているリビング階段。しかし、両側に手すりが必要になったり、生活動線に影響を及ぼす場合や、大きな家具が設置しづらいなどの問題点も。

リビング階段を設置する場合は、リビングの広さを確保できるかどうかきちんと考慮しましょう。

 

まとめ

階段の画像

家の過ごしやすさやデザイン、家族の関わり方が大きく変わる階段のリフォーム。工事の種類によっては、滑りにくさや暗さなども調節でき、安全面も大きく向上できるメリットがあります。

ただし、建築基準法に違反していないか、登り降りがしやすいかといった点についてはチェックが必要です。紹介した事例も参考に、長く使える階段作りを検討しましょう。

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