犬と暮らす家の間取りは?リノベ・リフォームのポイントや事例を紹介
人生のパートナーとして愛されている犬。犬の健康や安全、快適さを考えたリノベーションやリフォームを実施するためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。
この記事では、犬と暮らす家の間取りについて、気をつけるポイントや費用相場、アイデアや事例を紹介します。マンションや戸建てのリフォームやリノベーションで、愛犬が幸せに暮らせる間取りを検討したい方は、ぜひ参考にしてください。
アイデア|犬と暮らす家の間取り
犬と暮らす家を考える際に、必ず押さえておくべきポイントをいくつか紹介します。深刻な事故や怪我を防ぐためにも、ぜひ覚えておきましょう。
走らせるスペースを確保
犬は運動好きな動物です。運動不足になるとストレスや肥満などの問題が起こるため、十分な運動量を確保するためのスペースを用意できれば嬉しいですね。
おすすめなのは、庭やドッグランを作ること。用意したいスペースは、小型犬であれば100㎡、大型犬であれば500㎡程度が目安です。マンションや都内などでは難しいかもしれませんが、面積に余裕がある場合はぜひ検討してみましょう。
目の届く位置にペットコーナーを
犬の性格によっては、常に人間と一緒の空間にいることがストレスにつながることもあります。犬が落ち着けるペットコーナーを作ってあげることも検討してみましょう。
ペットコーナーを設ける場合は、リビングやダイニングなど人間の生活空間から離れすぎない場所にすることをおすすめします。
足洗い場で清潔に
散歩のあと犬をそのまま家の中に入れると、床や家具などが汚れたり傷ついたりする可能性があります。玄関近くに足洗い場を設け、犬の足や体を洗ってあげましょう。
費用相場|犬と暮らす家の間取り
犬と暮らす家を作る際には、どの程度の費用が必要になるのでしょうか。目安を解説します。
ドッグラン
ドッグランを自宅の庭などに設ける場合の費用目安は、およそ100万円前後です。工事には、基礎工事やフェンス設置、人工芝の設置などが必要です。ただし、ドッグランの大きさや、建具へのこだわりなどによっても費用は変わるため注意しましょう。芝を天然芝にした場合、維持管理費なども計上しておきます。
ペットコーナー
ペットが日中過ごすための部屋や、エサやおもちゃなどを収納しておくためのペットコーナーを用意するのも人気です。通常の居室を分割する場合や、床面積を広げて増築する場合などが考えられます。
増築して部屋を作る場合の費用は、1畳あたり40〜70万円前後が目安です。なお、増築の際は建築確認の申請が必要になるため、そのための費用も計上しておきましょう。
今ある居室に間仕切りなどを設け、ペットコーナーを作る場合の費用は10〜30万円程度かかることが一般的です。
壁の張り替え
ペットに優しい壁クロスへの張り替えは、5万円前後から可能です。珪藻土を塗るなどの大規模なリフォームの場合は20万円ほどかかることもあります。
床暖房
犬を飼っている人に人気のリフォームが、床暖房の導入です。リビングなど、犬が日中過ごすことの多い場所に設置しましょう。
床暖房の取り付け費用は、工事の方法や熱源によっても異なります。1畳あたり約5〜15万円を見越しておきましょう。
また、熱源に温水式を選ぶ場合は、熱源機の設置が別途必要です。設置費用は25万〜100万円かかるため、こちらも準備しておきましょう。
足洗い場
蛇口だけをつけるのか、水栓を固定するのかなど、どのような設備を選ぶかによって価格は変動しますが、おおよそ4万~13万円程度を見込んでおけば、満足のいくリフォームが実施できるでしょう。
ポイント|犬と暮らす家の間取り
間取り以外にも、犬と暮らす家をリフォームで作る際に考えたいポイントについて、いくつか解説します。
滑りにくい床を選ぶ
犬を飼っている方がリノベーションやリフォームを実施して後悔するケースとして圧倒的に多いのが、床材のチョイスミスです。インターネットでは、以下のような声が上がっています。
ワンの足が滑り足腰にも悪いですしね。
ワンの滑り止めワックスを試した事がありますが、やはり滑っていましたし傷もついていました。
引用:Yahoo!知恵袋
犬にフローリングはNGです。
特に大型犬ともなると足腰の負担は大きくなるので、確実に足腰やられます。若い頃は良いとしても、歳をとってくると蓄積された負担が症状として現れ始めます。
もちろん早くから症状が出る子もいます。
引用:Yahoo!知恵袋
大型犬も小型犬もフローリングで滑る状態で暮らすことは犬に凄い負担になりますので何らかの対応が絶対必要です
股関節や手の変形になります
友達の小型犬は四足で立つと前の手が外に曲がってしまってしまいました。
早めに対処しないと、今後手術等が必要になったり歩けなくなったりします
引用:Yahoo!知恵袋
犬の足の裏は、非常に滑りやすいもの。人間でいうと、靴下を何枚か重ねて履いた上で、毛糸の靴下を履いたような状態だともいわれています。歩く、座るなどの基本動作を取るだけでも、足腰に対して不自然な力が入った状態になってしまうことが分かります。
犬の健康を守るためにも、リノベーションやリフォームをする場合は、床材をフローリングにすることは絶対にやめましょう。無垢材やコルク、ラミネートフローリングといった滑りづらい床材を選ぶことをおすすめします。
浴室の事故を防ぐ
浴室に犬が侵入し、湯船に落ちたり、お湯を飲んだりする事故は、確実に防がなければなりません。浴室のドアは内開きにするなど、犬が自分で開けられないようなものを選びましょう。
階段の傾斜は緩やかに
階段はフローリング同様、犬の関節や腰、背中に負担が大きい場所です。特に高齢犬や小型犬、体重が重い犬などは注意が必要です。
階段の傾斜は緩やかにすることで、安全性と快適性を高めましょう、また、1段ごとの高さも低くしておくことを心がけましょう。
床と壁の素材は汚れが目立たないものに
犬と暮らす家では、床や壁が汚れたり傷ついたりすることがよくあります。犬が足や体をこすりつけたり、爪で引っ掛けたり、尿や嘔吐物などを吐いたりすることで、床や壁の素材にダメージが与えられるからです。床や壁は汚れが目立たない素材を選ぶのがおすすめです。濃い色や柄物にすれば汚れが目立ちづらくなります。
一方、明るい色や白色を選べば、汚れが目立ちやすく、こまめに掃除ができるため、部屋を清潔に保てることが考えられます。
どちらがよいかは、部屋のデザインや、重視したい部屋の状態、ライフスタイルによっても異なります。自分にとってピッタリの壁や床を選ぶことで、犬との生活をより一層楽しみましょう。
まとめ
犬と暮らす家の間取りは、犬の特性やニーズに合わせて工夫することが大切です。滑りにくい床や内開きの浴室ドア、脱走防止など、犬の事故や怪我を防ぐための対策は忘れずに実施しましょう。
また、走らせるスペースやペットコーナー、足洗い場など、犬が快適に過ごせる空間を作ることで、犬との絆や楽しみも深まります。
特に、浴室や足洗い場といった水回りは、犬との暮らしを清潔に保ち、トラブルや事故を防ぐためにもじっくりと検討したい箇所といえます。
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猫と暮らすリフォーム|マンション向けのアイデアやポイントを解説
人気のペットである猫。マンションで猫と暮らす場合は、猫の快適さや安全性を考えたリフォームが必要です。
この記事では、猫と暮らすリフォームのポイントや注意点、費用の目安、おすすめのアイデアを紹介します。猫と一緒に快適で楽しいマンションライフを送るために、ぜひ参考にしてください。
長生きになりつつある猫
一般社団法人ペットフード協会が実施した「令和4年全国犬猫飼育実態調査」によると、猫の平均寿命は2010年比で1.26歳伸び、15.62歳を記録しています。
年々、長生きになりつつある猫。同調査では、完全室内飼育の猫のほうが寿命が約2歳ほど長いという結果も出ています。マンションを猫ちゃんが暮らしやすいようにリフォームすることは、猫とより長く暮らすためにも必要不可欠といえるでしょう。
ポイントや注意点|猫と暮らすリフォーム
猫と暮らすリフォームを考えるうえで気をつけておきたいポイントについて、詳しく解説します。
脱走防止は何よりも優先して
猫は好奇心旺盛で、外の世界に強い興味を持ちます。しかし、マンションで暮らす猫にとって、外に出ることは危険なことでもあります。車や人にぶつかったり、迷子になったり、感染症にかかったりする可能性があるからです。また、ほとんど外に出たことのない猫の場合、一度外に迷い出てしまうとパニック状態に陥ることもあり、家に戻ってくることは困難を極めることでしょう。
そのため、猫と暮らすリフォームでは、脱走防止を何よりも優先させる必要があります。猫が飛び出さないよう、窓やドアにネットや柵を設置しておきます。また、玄関や廊下には、猫が出入りできないようにドアやゲートを設置しましょう。
猫の性格を把握する
猫は個体差が大きく、性格や好みも様々です。猫と暮らすリフォームでは、猫の性格を把握することが重要です。例えば、人懐っこい猫は飼い主と一緒にいることを好みますが、内向的な猫は自分のプライベートスペースを必要とします。
また、人見知りの激しい猫の場合、飼い主が来客を招くたびに人見知りでストレスを覚える可能性もあります。別室や、隠れられる場所などは必ず用意しておきましょう。
猫の行動や動線をチェック
猫と暮らすリフォームでは、猫の行動や動線をチェックすることも大切です。どこで遊んだり寝たりするか、どこからどこへ移動するか、どこで爪とぎしたりトイレしたりするかなどを観察してみましょう。それによって、猫のニーズや好みがわかります。
行動や動線に合わせて、爪とぎ場所やトイレ場所も決めましょう。爪とぎ場所は、猫がよく通る場所や角に設置するのがおすすめです。
また、トイレの場所は猫が落ち着いて用を足せる場所がベストです。人の目に晒されない場所などを選んであげましょう。
水飲み場は複数設置
猫は水分摂取量が少なくなりやすい動物です。あまりにも水分摂取量が少ない場合、腎臓病や尿路結石などの病気にかかってしまうことも。水飲み場を複数設置できるような家の作りにしておくことをおすすめします。
水飲み場は、猫がよく遊んだり寝たりする場所など、猫の生活動線上に配置しましょう。また、水飲み器の種類や、水飲み器の大きさや高さも、猫に合わせて選ぶことが重要です。
ニオイ問題も対策
猫のニオイは、トイレやフード、体毛などから発生します。トイレやフードの管理や掃除がこまめにできるようなリフォームを検討しましょう。臭いがこもりづらいよう、換気のしやすい間取りや設備を取り入れるのもおすすめです。
多頭飼いの場合は共生できる家づくりを
多頭飼いの場合は、猫同士の仲良し度や性格差によって、ストレスやトラブルが起こりやすくなります。そのため、猫同士が仲良く暮らせるような部屋作りを心がけましょう。
特に、部屋を仕切れるように作っておくのは重要です。猫は、老化や体調不良などによって力関係が変わり、激しい喧嘩などが起きてしまうこともあります。怪我などを防ぐためにも、部屋はできれば2つ以上用意し、万が一の際は部屋を仕切れるような作りにしておきましょう。
事故を防ぐ工夫も忘れずに
猫は好奇心旺盛で、色々なものに興味を持ちます。しかし、それが原因で事故に巻き込まれることもあります。電気や火は猫の手が届かないところに固定しておく、落下防止の柵などを設けておくといった工夫を忘れずに。
費用の目安|猫と暮らすリフォーム
猫と暮らすリフォームの費用目安は、工事によっても異なりますが、部分的な工事である場合はおよそ20万円、多くとも100万円程度を用意しておくと安心して予算を組めるでしょう。
たとえば、壁や天井を張り替えて、引っ掻かれても傷がつきにくい素材に変える場合の費用目安は、15畳で20万円程度。フローリングを張り替える場合は、80万円ほど費用がかかります。
キャットウォークを造作する場合の費用は、棚板6枚で30万円ほどが目安です。
部分的なリフォームだけでなく、部屋を丸ごとリフォームするなどの大掛かりな工事になる場合は、200〜600万円程度かかることもあります。
アイデア6選を紹介|猫と暮らすリフォーム
ここからは、実際に施工事例もある、猫と暮らすリフォームのアイデアについて6つを紹介します。
抜け毛掃除を楽にするフルフラットな床
猫は1年中、抜け毛を出します。掃除を楽にするためには、フルフラットな床を選びましょう。フルフラットな床にしたうえで自動掃除機などを使えば、床掃除のわずらわしさからはほぼ解放されますよ。また、段差が少ないため、猫も人間も、足腰に負担がかかりにくくなります。
猫専用ドアで癒される
猫は自由気ままで、好きなときに好きな場所を行き来したいと考える生き物。しかし、エアコンや匂い、来客などの都合上、部屋のドアを仕切ったり閉めたりしなければならないこともあるでしょう。
この問題を解決するためにも、ドアに猫専用の小さなドアを設置することをおすすめします。猫のストレスや不満が減るほか、飼い主が部屋のドアを開け閉めしなくて済むようになり、飼い主側の手間やストレスが減るメリットも。
猫が小さなドアを通る姿は可愛らしく、癒し効果も期待できそうですね。
収納にもなるキャットウォーク
高いところが好きな猫。壁や天井に登ったり飛び移ったりすることは、避けられないといえるでしょう。しかし、マンションで室内飼いをする場合、猫の運動量や快適さを確保することが難しいケースも。
そんなときは、部屋の壁にキャットウォークを設置することで、猫が動けるスペースを増やしましょう。
また、キャットウォークは軽い荷物であれば収納も可能です。一種の壁面収納とも考えられるため、部屋全体をスッキリと見せられる効果も生まれます。
脱走防止のドアを設置
猫が開けられないように工夫された二重ドアは、リノベーションやリフォームを考えるなら必ず検討したい項目です。脱走防止用の柵はDIYでも作成可能ですが、耐久性は保証できません。確実に猫が脱走しない住まいを作るためには、プロに工事を頼んでもらうことをおすすめします。
表面が滑りにくく、足腰に負担がかからない床材
床材が滑りやすいと、猫は滑って転んだり、怪我をしたりする可能性も高まります。猫の足腰に負担がかかるため、滑りにくい素材を選ぶのがベターといえるでしょう。特に、クッションフロアやタイルカーペット、木材などの素材を選ぶことをおすすめします。
イオン発生器を天井に埋め込む
猫は匂いに敏感なため、消臭剤などを利用すると体調が悪くなってしまうこともあります。空気中のニオイや汚れを除去できるイオン発生器であれば、猫に負担をかけず、臭いを防ぐことができるでしょう。
床に据え置きするタイプや、コンセントに挿して利用するタイプもありますが、事故を防ぐという観点からすれば天井に埋め込むのがベスト。リフォームの際はぜひ検討してみてください。
まとめ
この記事では、猫と暮らすリフォームについて、マンション向けのアイデアやポイントを解説しました。猫の性格や行動に合わせて、脱走防止やニオイ対策、事故防止などのポイントや注意点を押さえたリフォームを検討しましょう。
フルフラットな床や猫専用ドアといったアイデアは、猫と飼い主の両方にメリットをもたらします。ぜひ、導入してみてください。猫と暮らすリフォームは、猫と飼い主の幸せな関係を築くための投資の1つでもあります。猫と一緒に快適で楽しいマンションライフを送りましょう。
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