マンションでバリアフリーリフォーム|費用やポイント、補助金も紹介
年齢を重ねたり、親と同居することになり、住まいのバリアフリーリフォームを検討する人も多いことでしょう。
この記事では、マンションでバリアフリーリフォームを実施する際に気をつけるべき点について解説します。費用や注意点、場所ごとに気をつけることや補助金の内容について解説するため、マンションのバリアフリーリフォームを検討している人はぜひ参考にしてください。
バリアフリーリフォームはマンションでもできる?
バリアフリーリフォームは、戸建てだけでなくマンションでも実施できます。ただし、マンションの場合は、一般的に管理組合の承認が必要になることが多いほか、マンションの構造や設備によっては、工事ができない場合や制限がある場合もあることに気をつけましょう。
費用|マンションのバリアフリーリフォーム
バリアフリーリフォームは、費用によってできることが変わります。費用別にどのようなことができるのか解説します。
5万円前後
階段やトイレなどに手すりを設置するなどのバリアフリーが可能です。
10〜30万円
扉を引き戸に変更するといったリフォームが可能です。
また、段差の解消、滑りにくい床材への変更なども可能でしょう。和式トイレから洋式トイレへの変更、トイレスペースの拡張なども検討できる価格帯です。
200万円以上
浴室全体、トイレ全体、階段全体など、スペース全体をバリアフリーにする大規模なリフォームが可能です。
ポイント|マンションのバリアフリーリフォーム
マンションでバリアフリーリフォームを行う場合は、戸建てとは異なる点がいくつかあります。ここでは、マンションでバリアフリーリフォームを成功させるためのポイントを4つ紹介します。
共用部分の過ごしやすさも重要
バリアフリーリフォームは、部屋だけでなく、玄関や廊下、エレベーターなど、住まい全体で考える必要があります。 たとえば、玄関に段差がある場合は、スロープを設置することができますが、その際には、管理組合の承認や近隣住民の了解が必要になります。
共有部分の廊下やエレベーターも、車椅子や歩行器などの通行スペースを確保できそうか検討しましょう。
管理規約や管理組合の規則を確認する
マンションでバリアフリーリフォームを行う場合は、管理規約や管理組合の規則を確認することは必ず必要です。 管理規約や管理組合の規則には、工事の範囲や方法、申請や承認の手続きなどが定められています。 これらに違反すると、工事の中止や撤去などの処分を受ける可能性があります。
また、リフォームが実施できたとしても、売却時に買い手が付きづらくなるなどのデメリットがあるため、管理規約に定められていない工事は絶対に避けましょう。
マンションの構造や設備に合わせた工事を選ぶ
マンションの構造や設備によっては、工事ができない場合や制限がある場合もあります。 例えば、床暖房や床下配管などがある場合は、床面の高さを変えることができません。 また、壁には耐震補強や防音効果などの役割があるため、壁を取り払ったり移動したりすることも難しい場合があります。
信頼できるリフォーム会社に相談する
マンションでバリアフリーリフォームを行う場合は、信頼できるリフォーム会社に相談することがおすすめです。 リフォーム会社には、マンションの構造や設備に詳しい技術者や、管理組合との交渉や申請などの手続きをサポートしてくれる担当者がいるかどうかをチェックしましょう。
バリアフリーに関する専門的な知識や経験が豊富なスタッフが在籍しているかどうかも重要です。自分のニーズや予算に合った、よりよい工事を提案してもらえるかどうかは、その後の生活の質にも直結する重要な問題といえるでしょう。
場所ごとに気をつけること|マンションのバリアフリーリフォーム
マンションでバリアフリーリフォームを行う場合は、部屋全体だけでなく、水回りやインターホンなどの場所ごとにも気をつけるべきポイントがあります。詳しく解説します。
キッチン
キッチンは、料理や食事の準備をする場所です。車椅子や歩行器などを利用する場合は、キッチンの動線や収納に工夫が必要といえるでしょう。以下のような点に気をつけながら、リフォームのプランニングを立てましょう。
・キッチンの高さや奥行きを調整する
・引き出しや引き戸などの開閉がしやすい収納にする
・手をかざすだけで水が出る自動水栓にする
・コンロやレンジフードなどの操作パネルを手前に配置する
洗面所
洗面所は、身だしなみや洗顔などで、毎日使う場所です。バリアフリーリフォームを実施する場合は、洗面台や鏡などの高さや位置に工夫が必要といえるでしょう。以下のような点に気をつけてみてください。
・洗面台の高さや奥行きを調整する
・洗面台の下に足が入るスペースを確保する
・手すりやベンチなどの補助器具を設置する
・滑りにくい床材に変更する
浴室
浴室は転倒事故などが起こりやすく、バリアフリーリフォームを真っ先に実施したい場所ともいえます。浴室でバリアフリーリフォームを行う際には、以下の点に注意しましょう。
・浴槽の高さや形状を変更する
・浴槽から出入りしやすいように手すりやベンチなどの補助器具を設置する
・床材や壁材を滑りにくいものに変更する
・温度調節ができるシャワーなどの設備に変更する
・ヒートショックが起こりづらいよう、浴室暖房をつける
トイレ
トイレは将来的に介助が必要になることも考えながら、使いやすいプランニングを検討しましょう。
・トイレ本体の高さや形状を変更する
・トイレ本体の左右に手すりを設置する
・トイレのスペースを広くする
・自動洗浄や大型リモコンなどの便利な機能を備えたトイレに変更する
インターホン
視力や聴力が低下した高齢者にとって、インターホンの位置や操作性が不便だと、来客や宅配などの対応が困難になります。また、インターホンと玄関ドアの開閉を連動させることで、車椅子や歩行器などを利用する場合でも、スムーズに出入りできます。リフォームプランを作る場合は、以下のようなアイデアがあります。
・インターホンの位置を見やすく聞きやすくする
・インターホンの操作パネルを大きく明るくする
・インターホンに録画機能や自動応答機能などの便利な機能を備えたものに変更する
・インターホンと玄関ドアの開閉を連動させる
廊下
廊下も、転倒などが多い場所です。廊下の幅や照明をリフォームすることで、トラブルの少ない住まいを目指しましょう。以下の点に注意します。
・廊下の幅を広くする
・廊下の床材を滑りにくいものに変更する
・廊下に手すりやベンチなどの補助器具を設置する
・廊下に人感センサー付き照明や非常用照明などの安全対策を施す
補助金|マンションのバリアフリーリフォーム
マンションのバリアフリーリフォームを実施した場合に受け取れる補助金を3つ紹介します。
介護保険による支援
介護保険は40歳以上の全ての国民が加入し、保険料を納めています。バリアフリーリフォームを実施した場合は、必ず補助金の受け取りを申請しましょう。20万円を上限として、リフォーム料金の7~9割が支給されます。
自治体による補助金
自治体によっては、介護リフォームに対して補助金が受け取れます。補助額は5万円以上のことが多く、手すりの設置などに役立てられそうです。
減税制度
特定のバリアフリーリフォームを実施した場合「バリアフリーリフォーム減税」として、所得税や固定資産税、贈与税の減税や控除、非課税措置が実施されます。場合によっては数十万円単位の節税になることもあるため、忘れずに申請しましょう。
まとめ|バリアフリーリフォームで住まいを快適に
この記事では、マンションでバリアフリーリフォームを行う際の費用やポイント、補助金などについて解説しました。バリアフリーリフォームはマンションでも可能ですが、管理組合の承認やマンションの構造や設備に合わせた工事を選ぶことが必要といえるでしょう。
バリアフリーリフォームを行う際には、信頼できるリフォーム会社に相談することがおすすめです。マンションの構造や設備に詳しい技術者のほか、バリアフリーリフォームの実績があるリフォーム会社を選ぶことも重要です。
バリアフリーリフォームを検討されている人は、ナカトウにぜひご相談ください。水回りに強い知識をもったスタッフが多く、手抜きのない高品質な工事を実施します。